岩波文庫33-210-1 韓非子 第一冊
第二 在韓(韓を在す)

〈アンダーライン箇所 P53)
「韓非が秦にやって来ましたのは、韓の国が存続できる保証をとりつけて、その功績によって自国で重んじられようとしているのに違いありません。」
(秦の始皇帝は隣の小国の韓の韓非子の文章にひどく感動し傾倒していきます。韓非子と同様荀子に学んだ李斯は韓非子の才能を妬み執拗に攻撃し毒殺します。)

「韓非は法家思想の大成者とされる。彼に先立つ前駆的な法思想を受けついで、修正を加えながら総合して新しい体系を樹立したからである。彼が受けついだ思想は、商鞅(しょうおう)の「法」と申不害(しんふがい)の「術」と慎到(しんとう)の「勢」であった。」
サラリーマン時代、管理される立場で読んだ韓非子は性に合いませんでしたが、経営者の立場で読む韓非子は丞相が皇太子に読み聞かせるテキストのような必ず身につけるべき知恵であると思うようになりました。