当社は今年設立9年目を迎えています。
会社としての危機は一度もなく、緩やかにずっと右肩上がりです。
当社を設立した際は、「信じていることしかやらない!」と心に誓い始めました。
サラリーマン時代は、信じてないことをやらされると思っていましたが、
当時を振り返ると、”契約”に関してはサラリーマン時代も信じてない仕事は見送りました。
ビジネスではこのように”選り好み”をしては、
心構えとして人の手本にはならず、成績は上がらないものですが
ヤナセでトップセールスになった当時を振り返ると、
選り好みしているにもかかわらず、成績が良かったので、
常識での説明がつきません。
私はこの点、”選り好み”という言葉ではなく”信じているか”に変えると
自分自身に説明がつきます。
過去にヤナセのセールスマンとトラブルになり、
訴訟になったという見込客を担当することになりました。
担当といっても見込客なので、こちらからコンタクトを取らないという方法で
見送ることはできます。
面倒に決まっているので”選り好み”して見送るべきです。
当時の私は、その人(夫婦とご子息様)が本当に自分や会社にとって面倒になるとは
その時点で信じることはできませんでしたので、
分け隔てなくいつもどおりのご案内をしました。
商談が進むにつれて、訴訟になったという意味が分かりました。
当時は車検や故障の際にセールスマンが車を取りに来て修理後に自宅に納車しておく、
専門用語では”引取納車”は、会社としてセールスマンの仕事ではないと定義していました。
商談のポイントは引取納車で、これは理由を伝えた上でできない旨を伝えると
自宅の部屋で奥様は私の前で泣き出しました。
後日ご主人様から経営する神田の会社に呼び出され、お前は韓国人か(話が分からないヤツだなの意味)?と今から思えばナントカハラスメントを受けました。
確かにご子息様も含めこの家族が皆変なのは意味が分かりましたが、
話のスジは通っており、ネガティブな行動に移すような人でもないと私は判断しました。
引取納車をしろに対し書面で回答しろとなり、上司と相談のうえお茶を濁した文章で回答しました。
”選り好み”はしませんでした。”信じているか”は信じようと思いました。
契約は受注となり、その後はたいして問題が発生しませんでした。
その家族の誰に言われたか覚えていませんが、
あなたは良くやってくれたと思うと言われました。
そう、私も面倒だったけど信じようと思い、そうゆう言葉も出るだろうと、
信じていたとおりになりました。
訴訟になったセールスマンは誰だか分かりませんが、私は勝ったなと小さな達成感もありました。
24年前のことですが、現契約のあるクライアントが神田にあり、
呼び出された会社が入っているビルの前をよくとおります。
会社はもうそこにないようですが、嫌な記憶がよみがえります(笑)。
経営コンサルティングでは、過去のサラリーマン時代にお付き合いがあった人から
仕事のお声がけを頂くことがあります。
”選り好み”というよりは信じてないタイプの人がいます。
会計・税務の世界では専門職なので、実務をやってきた人が課長部長となるのが常ですが
稀に実務をやったことがないのに経理部長という人がいます。
サラリーマン時代に一緒に仕事して、
信じてない人から提案書と見積書くれない?となり相変わらずだなと思いました。
自分がやったことないと、どんな苦労があるのか実務者と共有できない
裸の王様になるに決まってるので
そうならない努力をすべきと思いますが、やはり信じてない人はそうゆうことしないのですね。
何人日で終わるとか、できるのか・できないのか等に終始してしまいます。
結局当社スタッフが苦労して嫌な思いをするかもしれませんし、見合う利益を見込めないかもしれません。
”信じているか?”信じてません。
私はその会社の為に提案書を書き下ろし、やるべきことはやりましたが、
その後どうですか?という連絡はしませんでした。見送るべき引合いなので。
なるほどと思ったのは、先方からも何の連絡もありませんでした。
値段の安いほうにする等、その人なりの価値判断があるかもしれませんが、
会計・税務の世界はその人の価値観と違う原理で動いていることをよく知っていますので
何の連絡もなくて良かったと思いました。
その人はCFOをやってた会社からまたすぐどこかえ移ったようです。
当社は一見”選り好み”をしていると思われてしまうかもしれません。
しかし”信じているか”を基準に9年間成長できました。
”信じているか”を他人に共有するのは難しいですが、
共有できると信じている人を信じたいと思います。
当社がお世話になっている皆さまにとって、
充実した年でありますように!